地下水道 Kanal

映画情報

原題:Kanal

公開年:1957年

ジャンル:第二次世界大戦もの

監督:アンジェイ・ワイダ

上映時間:95分

あらすじ

第二次世界大戦末期の1944年、ソ連軍のポーランド侵入の報を聞いたポーランド国内軍は、ワルシャワにてナチス・ドイツに対し蜂起する。
しかし、ワルシャワ前面でソ連軍は停止し、支援を受けられなくなったポーランド国内軍の兵士達はナチス・ドイツ軍に包囲され追い詰められていく。
追い詰められた彼らは地下水道に潜り込み、脱出路を探すのであった。

みどころ

キャラクター紹介も兼ねているであろう、多少余裕が見える前半の市街戦ですが、この時点で廃墟になったワルシャワのセットが圧巻です。
また後半以降の地下水道での汚くて凄惨な脱出劇では、前半で活躍していたキャラクター達が次々と……。
続きはとりあえず観て下さい。

国内軍の武装

元ポーランド軍の軍装もありますが、結構な服装や武器をドイツ軍から奪ったようで多様な装備をした兵士達がいます。
ドイツのシュタールヘルムやMG42機関銃や迷彩ジャケットを着た兵士もいます。

国内軍の編成

レジスタンスなので、元軍人、市民、女性など多種多様です。

戦場のピアニストっぽい人もいます。

主人公格のコラブとデイジー。
おっさんが下水で四苦八苦する絵面の中での癒やしです。

ヒトラーもスターリンも嫌い!

ポーランド国内軍はロンドン亡命政府の影響下にあったわけで、自由・資本主義のイデオロギーで動いていたわけですね。
既に戦後の資本主義陣営と共産主義陣営の対立が明確になってきていた1944年、彼らが勝つと戦後のソ連統治に都合が悪いため、スターリンはワルシャワ前面で軍を停止させ、ポーランド国内軍を見殺しにしたと言うのが現在の通説です。

スターリンが1953年に死んだとはいえ、まだまだ撮影当時の1957年当時のポーランドは共産主義国です。
この映画で国内軍が無残に敗北するところを描写するというのはソ連に対する批判とも取れるわけで、占領者であったナチス・ドイツはもちろんそうですが、むしろ目前で見殺しにした当時の支配者ソ連について批難をしているという非常にセンセーショナルな映画だったでしょう。
ワイダ監督はこの前後の世代や灰とダイヤモンド、晩年のカティンの森(ソ連による捕虜になったポーランド士官の虐殺事件、監督の父親も殺害された)など、反共映画を撮り続けます。共産主義そのものの考え方が悪いとは言い切れませんが、当時のソ連の採っていた独裁的な共産主義に対して、終始抵抗をしていた人だったわけですね。

ゴリアテ

市街戦でゴリアテの残骸?が出てきます。
リモコンでやってきて爆発するという物騒な豆戦車で、こいつは不発だったようです。

評価

★★★★★

派生作品

続編:灰とダイヤモンド

前作:世代



 

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